労働契約期間 of 労働基準法のポイント

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労働契約期間

 まず、労働契約の期間の定めについては、「期間の定めのない契約」と「期間の定めのある契約(「有期労働契約」といいます)」に分けられます。

 通常、正社員の場合は、この「期間の定めのない契約」にあたることが多いでしょう。この場合は、いつでも労使双方又は一方の申し出などによりこの労働契約を解除することができます。

 一方、「期間の定めのある契約」は一定の期間を定めて雇用する場合で、この期間について、労働基準法では制限を設けています。
 この制限は、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、3年(特定の業務に就く者を雇い入れる場合や満60歳以上の者を雇い入れる場合には5年)を超えることはできないということです。ここでいう「一定の事業の完了に必要な期間を定めるもの」というのは、例えば、工期が4年の建設現場などでは、この工期の4年の労働契約を結べることになります。

 これにもう1つ特例があり、使用者が行政官庁の許可を受けて使用する訓練生である労働者との労働契約である「認定職業訓練に係る労働契約」では3年を超える期間を定めることが可能です。

 なお、5年までの労働契約が可能なのは、次の2点のどちらかの場合です。

(1)専門的な知識、技術又は経験であって高度のものとして専門知識等を有する労働者との間に締結される労働契約

 ※ここでいう専門的知識等を有する労働者とは、

  • 博士の学位を有する者
  • 次のいずれかの資格を有するもの
    1. 公認会計士
    2. 医師
    3. 歯科医師
    4. 獣医師
    5. 弁護士
    6. 1級建築士
    7. 税理士
    8. 薬剤師
    9. 社会保険労務士
    10. 不動産鑑定士
    11. 技術士
    12. 弁理士
  • 次のいずれかの能力評価試験の合格者
    1. システムアナリスト資格試験合格者
    2. アクチュアリーに関する資格試験合格者
  • 次のいずれかに該当する者
    1. 特許法に規定する特許発明者
    2. 意匠法に規定する登録意匠を創作した者
    3. 種苗法に規定する登録品種を育成した者
  • 一定の学歴及び実務経験(大卒5年以上、短大・高専卒6年以上、高卒7年以上)を有する次の者で年収が1,075万円以上の者
    1. 農林水産業の技術者
    2. 鉱工業の技術者
    3. 機械・電気技術者
    4. 土木・建築技術者
    5. システムエンジニア
    6. デザイナー
  • システムエンジニアとして5年以上の実務経験を有するシステムコンサルタントで、年収が1,075万円以上の者
  • 国、地方公共団体、公益法人その他これらに準ずるものによりその有する知識、技術、経験が優れた者であると認定されている者

(2)満60歳以上の労働者との間に締結される労働契約


 ここで、期間の定めがある契約(有期労働契約といいます)についてまとめてみますと、

  • 専門的知識等を有する者又は満60歳以上の者との労働契約は5年
  • 一定の事業の完了に必要な期間を定める労働契約はその期間
  • 認定職業訓練に係る労働契約は3年を超えても可能
  • その他の原則的な有期労働契約は3年が限度

 もし、この期間の定めを超える労働契約を締結した場合は無効となり、この期間の定めに短縮されます。

 なお、暫定措置ですが、前述の(1)又は(2)の場合を除き、1年を超える有期労働契約を結んだ労働者からこの労働契約の初日から1年を経過した日以後に使用者に申し出ることによって、いつでも(契約期間の満了前であっても)退職することができるとされています。(労働基準法第137条)

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